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こんなビデオを見た

独り言です。許してください。
生きものの記録
生きものの記録_e0182923_15181752.jpg原水爆の恐怖に取り憑かれた老人が、一代で興した工場を手放し、ブラジルに移住しようとする姿を通して、問題提起をして行くという作品。
黒澤明監督作品としてはマイナーで、オイラもこれまで鑑賞する機会がありませんでした。

で、感想というと『ううむ』という感じですかね。

まず主役の老人に、どうして当時35歳の三船敏郎を起用しなければならなかったのかが気になっちまうんです。
実年齢に近い役者さんに、イメージの合う人がいなかったんでしょうか。

三船さんは良くやってるとは思いますけれど、やっぱり演技くささが鼻についちゃうんだよなぁ。
そのせいで、純粋さがまったく感じられない。
だから、恐怖心が伝わってこないんだ。

黒沢作品にはもうひとつ『八月の狂詩曲』という、同じモチーフのものがあるんだけど、これもリアリティを感じることが出来やせんでした。
どうしてなんだろう?

その答えは、戦争を実体験している世代と、戦争を知らない子供たちとのギャップなのかもしれませんね。
たとえば、戦争経験者は戦闘機が飛んでくるだけで恐怖心を覚えるかもしれません。
でも、戦争を知らない世代は爆弾を落とされるまで恐怖を感じない。
いくら台詞で『原水爆は恐ろしい』と言われても、やはり実感が湧かないんです。

これは、冷静に考えると怖いことですよね。
一歩間違えれば、知らない間に戦争に巻き込まれてしまうかもしれません。

などと、珍しく真面目に考えてしまっただけ、この作品は良く出来ているのかもしれないと、妙な方向で感心してしまった一篇です。

ハザードレベル4002.gif

(1955年日本)
監督:黒澤明
出演:三船敏郎 志村喬 青山京子 千石規子 東郷晴子 三好栄子 清水将夫 佐田豊 千秋実
by kaz4126 | 2014-05-11 15:19 | なんだろう?
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by kaz4126
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